【プレスリリース】海外からの参加者も受入・伝統行事「有爾中のかんこ踊り」の継承を目指して〜めいわ観光まちづくりプロジェクト〜

明和町の観光地域づくりを推進する一般社団法人明和観光商社(本社:三重県多気郡明和町、以下明和観光商社)が三重県明和町(町長:下村由美子)とともに取り組む持続可能な観光地域づくり事業において、地域課題の解決を目指すさまざまな取り組みを募集し、採択された10件のプロジェクトに対し「めいわ観光まちづくり支援金」の給付を行います。このたび、有爾中天王祭踊保存会が、これまで口伝で残されてきた「宇爾櫻神社 天王踊」(通称:有爾中のかんこ踊り)の価値の可視化や、国内外からの多様な参加者の受入を見据えた体制整備等、伝統行事の次世代継承のための取り組みを実施します。今年の「宇爾櫻神社 天王踊」は、10月13日(日)に開催します。

伝統行事の継承のためのアップデート

 明和町の各地区で行われていた行事は、暮らしの変容や、担い手不足などの理由で、既になくなってしまったものも少なくありません。現在も続けられている行事も同様に、継承していけるか、どのようにして残していくかが問われています。

江戸時代中頃が起源と考えられる有爾中のかんこ踊りは、明治時代から今までの間、踊り子不足等の理由で中断していた時期もありましたが、地元有志らの尽力により復活、継承され、現在まで続けられています。継承のために、限られた人しか踊り手になれないなどの制限を取り払い、時代に合わせて変容してきました。  

地域の誇りを醸成し、さまざまな人を受け入れていくことで持続可能な伝統行事へ

今回のプロジェクトでは、口伝によって伝えられてきた有爾中かんこ踊りの価値を、しっかりと未来に残していくため、そして、地域内外の理解を深め、参加を促すために、由緒書きやウェブサイト、解説シートの作成を行います。

同時に、今日のインバウンド需要にも対応できるように、多言語化を進めます。そして、国内外の多様な人たちと有爾中のかんこ踊りの価値を共有することで、地域の誇りの醸成を目指し、踊りの保存と継承へと繋げていきます。

地域の伝統行事をインバウンドも受容するコンテンツにする背景

過去最高の訪日外国人客数を更新している日本。日本政府観光局(JNTO)によると、2024年上半期の累計訪日外客数は約1,780万人となり、過去最高を記録した2019年同期を上回りました。

そうした中、観光庁は、地方へ誘客を促すコンテンツの造成、高付加価値化が急務とし、「消費額拡大・地方誘客促進」を重視した施策を進めています。2024年3月に観光庁が発表した「世界的潮流を踏まえた魅力的な観光コンテンツ造成のための基礎調査事業 調査報告書」では、住民と同じような体験を楽しみ、地域の歴史文化との一体感を享受する「生活没入」をトレンドの一つとして挙げています。その一方、需要はあるものの、より深く地域を体験できる高付加価値なコンテンツが未だ少ないことを課題となっています。


【令和6年度 宇爾櫻神社 天王踊】

日時:令和6年10月13日(日)

場所:宇爾櫻神社 (三重県多気郡明和町有爾中679番地)

時間:13:00ごろ~

主催:有爾中天王踊保存会


持続可能な観光まちづくりのための小さな好循環モデル活動支援金

暮らす人、訪れる人から選ばれ続ける明和町であるために、明和町をよくする好循環を作り出す、持続可能な観光まちづくりのモデルとなるプロジェクトについて支援金を給付するものです。

ひとつひとつの取り組みにより、小さな好循環が大きな好循環に発展し、町民そして来訪客にとって「住んで良し・訪れて良し」の持続可能な観光地域づくりが実現していくと考えています。本支援金で、明和町内の10件のプロジェクトを支援しています。

《これまでのめいわ観光まちづくりプロジェクト一覧》

【さあ輪になって踊ろう【めいわ大盆踊りまつり】の開催】

 〜子育て世代から民間企業、行政、学校まで、次世代への想いが繋いだ連携による夏の大まつり〜

【斎宮(319)から”ありがとう”と愛溢れるフォトウエディング】

〜国指定史跡斎宮跡を活用した新たなサービスの誕生〜

【自治会活動の魅力向上と持続化に向けた「うになか夕涼み会2024」の開催】

 〜地域共助力の向上・イベント企画を通じた、働きながらでもできる自治会運営体制の検討と交流の場づくり〜

【伝統行事×DE&Iの可能性を探る 「宇爾櫻神社 天王踊」の価値共有プロジェクト】

〜海外からの参加者も受入・伝統行事「有爾中のかんこ踊り」の継承を目指す〜

【250年伝わる「蓑村虫送り」を通じた地域固有文化の承継】

 〜子どもたちが伝統行事「蓑村の虫送り」で学ぶ地域の歴史や文化〜


持続可能な観光地域づくり

持続可能な観光とは、「訪問客、業界、環境および訪問客を受け入れるコミュニティーのニーズに対応しつつ、現在および将来の経済、社会、環境への影響を十分に考慮する観光」です。

明和町においても、「暮らす人、訪れる人から選ばれ続ける明和町」であるため、住民が主体となった地域の活性化や伝統行事の継承が行われています。

明和観光商社は、神宮ゲートウェイプロジェクトとして観光客の誘致に取り組み、伊勢街道の賑わいづくりや神社を軸にした地域の活性化、子どもたちの郷土愛育成にも力を入れています。

これらの取り組みにより、国史跡斎宮跡や擬革紙、御糸織をはじめとした文化財の保全と活用を目指し、そして、地域の歴史・文化を次世代に繋げ、住民の暮らしが豊かなものになるよう、地域一体となった観光地域づくりの推進を目指します。

一般社団法人明和観光商社について

明和観光商社は三重県明和町の観光資源や地域資源をより効果的に連携させた観光施策を推進する中心的存在として観光地域づくりや、ふるさと納税支援などに取り組む観光庁に登録されている地域DMO&地域商社です。代表理事:千田良仁 住所:三重県多気郡明和町斎宮3039-2